Subversionの普及が進む

Subversionを開発現場にむりやり投入してからそろそろ一年になる。50人以上のメンバーに利用され、リビジョン番号は6000を超えており、数あるブランチの一つを落としてきただけのワーキングコピーであっても、そのサイズは2GB以上になっている。我ながらよくよくいじめていると思うが、それでもSubversion 1.3.0は導入以来大きな問題も起こさず、我々の変更管理を良く助けてくれた。

最近でも、うちの会社が受けている仕事のうち2つで、バージョン管理にSubversionを用いることになっている。バージョン1.0.0がリリースされた2004年02月以来Subversionを使い続けている俺としては、実に感慨深い。

実際の開発現場で一年使ってみたわけだが、つくづく思う。Subversionはすばらしい。


セットアップはCVSよりもずっと簡単だ。

アトミックなコミットとチェンジセットの概念は、更新ファイル一覧を別途作って管理するという面倒から解放してくれた(CVSのようなファイル指向のシステムでもタグ打ちまくればなんとなる?)。

バイナリ差分アルゴリズムの存在は、これまで倦厭されていたバイナリファイルのバージョン管理、特に数多くのMS Officeドキュメントをバージョン管理下に置くことを可能とした。

コミットログとファイル名をUTF-8で管理しているため、特別な措置の必要も無く日本語ファイル名を使用でき、ログメッセージの文字コードも全く気にしなくて良くなった(ファイルの中身はそうもいかないが)。

ディレクトリに加えファイルの移動すらも管理対象とした「真のバージョン管理」システムは、これまでにない柔軟な運用を可能とし、バージョン管理に伴う多くのストレスを軽減させた。

WindowsSubversionクライアント『TortoiseSVN』の存在は、開発者以外の人々であってもバージョン管理の恩恵を受けることを容易にした。

そして、これはとても重要なことだが・・・シンプルだ


Subversionの高機能さは広く認知され、オープンソース界隈でも普及が進んでいる。

現在の最新バージョンは1.4.3。リポジトリを見てみると、まだまだ精力的に開発が進められているようだ。TracやViewVCのようなSubversionと連携するアプリケーションも出そろってきているし、今後もよりいっそう普及が進むことだろうし、俺も普及を進めることであろう。

・・・これだけ書いておけば、少しは導入しやすくなるかな?