WEB+DB PRESS Vol.73の「詳解Rails 4」を書いた
発売が目前に迫っている、WEB+DB PRESS Vol.73に「詳解Rails 4」という特集を書いた。松田明さんとの共著である。
WEB+DB PRESS Vol.73 設樂 洋爾 白土 慧 大和田 純 松田 明 後藤 大輔 ひろせ まさあき 小林 篤 近藤 宇智朗 まかまか般若波羅蜜 Mr. O 奥野 幹也 佐藤 鉄平 後藤 秀宣 mala 中島 聡 堤 智代 森田 創 A-Listers はまちや2 WEB+DB PRESS編集部 技術評論社 2013-02-23 売り上げランキング : 605 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
おそらく、現時点では日本語で書かれた中でもっともまとまっているRails 4資料だと思う。ぜひ手にとって楽しんでいただきたい。
Rails 4雑感
Rails 4は「革新的な新機能がこんなにたくさん!」といったリリースにはなっていない。しかし、使ってみると絶妙な調整が随所に施されているのがわかる。4.0が正式リリースされたら、みんな即乗り換えるべきだと思う。
一方、はまりどころもある。大きくはStrongParametersとTurbolinksだろうか。どちらも裏方的に動作するため、アプリケーションが期待通りに動作しない原因がこれらにあっても、わかりやすいエラーとしては現れないことが多い。原因を特定するためには、これらが何をやっているのか十分に理解しておく必要がある。特にStrongParametersはセキュリティ面の懸念を払拭するために避けて通れないこともあり、予習が求められる。本特集のチュートリアルをなぞってもらえると、実際にこのへんの問題を踏んでみることができるので、参考にしていただければ。
良いところにしろ落とし穴にしろ、実際にコードを書いてみるのがそれらを知る上での近道になるのは間違いないので、本特集を写経しつつ理解を深めていただきたい。
早速ですがサポート情報
……などと言ってみたものの、実はまだRails 4のベータ版がリリースされていないという問題が。だいぶ予想外である。
写経してもらうためには、サポートページからソースコードをダウンロードして使ってもらうか、Edge Railsをセットアップする必要がある。ベータ版のgemがリリースされるのを待てない人は、どちらかの手法をとっていただきたい。ちなみに、Edge Railsを自力でセットアップしたい場合は、次のようにする。
% git clone git://github.com/rails/rails.git % ./rails/railties/bin/rails new yourapp --dev % cd yourapp
追記。2013/02/25、遂にbeta1がでた。ようやく gem install --pre rails で十分になった。
思い出話
WEB+DB PRESSはVol.58で「詳解Rails 3」という特集を組んでいて、私はこれ目当てで即座にこの号を購入した。数多くのRails入門書がRailsの進化の速さについていけず軒並みおいてけぼりをくらう中、最新の情報をふんだんに取り入れたとても充実した記事だったと記憶している。
あの記事の著者から声をかけられ、一緒にその続編とでもいうべき記事を書くことになろうとは。人生は面白い。