Nippon2007 三日目
SF大会を甘く見てたorz
まさか、こんなに人が増えるとは・・・。そうだよなぁ、今日から休日だもんなぁ。夏休み中で感覚がずれていた。おかげで人気企画では実に体にキツい見方を余儀なくされた。
さて、企画だが。相変わらずぐだぐだと長く書きます。
ワールドコンの歩き方
企画担当者が、かなり遅れて来た上に「ついさっき企画に行くように言われた」と準備無しで投入された状態で、段取りも何もあったものじゃない雑談がスタート。
ま、もともと次の企画までの暇つぶしがてら受けているから、座れる場所があればどこでもよかったのだが。
しかし、それなりに価値のある情報が聞けたように思う。経験者なりの注意点も教えてもらったし。特に、ヒューゴー賞授賞式にちゃんと出ることができたのは、ここで得た警告のおかげである。
SFセミナー:魅惑のジュブナイルSFの世界へようこそ
予想を超えた人気っぷりで、ほぼすし詰めになりながらの参加となった。
野尻抱介、山本弘、笹本裕一のSF作家三人が、自分が子供の頃に読んでSF好きになるきっかけとなった本を紹介する。
ここでいう「ジュブナイルSF」というのは、海外SF作品を子供向けに翻訳したものを指す。で、読みやすいようにいくらか翻案をする場合があって、むしろそっちのほうが面白かったりするケースもあるという。
『地底王国ペルシダー』の、美少女に加えてドリルというなんだか妙にエロい表紙のすばらしさを嬉々として語る笹本氏(笑)
野尻氏は写真撮られるばかりじゃなくて、こっちも撮っていたな。サイトのネタにするんかいな?
SF軍事解説
これまた人がべらぼーに多かった。三時間連続でこの状態はきつい!
SF作家・野尻抱介氏と、軍事評論家・岡部いさく氏が、SF世界の軍事について語る企画。
手始めにあの有名な『宇宙戦争』を挙げ、火星人の軍事行動の奇妙さにつっこむ。
- 「火星にちゃんと定時連絡してるの?」
- 「(病原菌にやられる前に)大気ぐらい調べろよ」
- 「予備兵力も無しに侵略戦争しかけるのはどーよ?」
それもそうだ(笑)
で、今度はあちこちのSF作品をひっぱりだしてSF軍事の妙な点をいろいろ話すのだが・・・生物兵器はどうなのか、ハイテク装備があるのになんで最後は白兵戦になるのか、etc・・・、おおむね「他の星と戦争するきっかけ・動機は何か?」という点で話が盛り上がった。
恒星間航行を成し遂げる文明レベルがあれば、大抵の問題は自力で解決できそうである。宇宙の等方性から見て、稀少資源が特定の有人惑星に集中して存在することはまずなさそうだから、資源目当ての侵略戦争も無いだろう。そもそも、恒星間航行だけでバカ高いコストがかかるから、それを超えるメリットが無いと戦争にならないはずだ。そんなもんあるだろうか?あとはポリシーやら精神方面ぐらいしか動機にならない。
あと、岡部氏が、SF作品の妙な軍事行動に触れるにつけ・・・
こんな無茶を許すSFシナリオっていうのは・・・面白いですね
とコメントするので、皆爆笑。なんだ、その間は!(笑)
古今東西SFイラストでファン交流! 〜なんちゃってバイリンガル企画
いやー、これは穴だったなぁ。面白かったわ。
同じSF小説の表紙を、日本版と海外版で比較してみようという企画。小説は活字メインの媒体だが、だからといってそれ以外見ていないわけじゃない。SFファンは、表紙にも結構な思い入れを持っているのだ。
日本版と海外版の表紙を並べて「どっちのほうが好みか?」という質問をしていくのだが、そのたび周りからうめき声があがる。おまえら、真剣に悩んでるな。ホントに好きなんだなぁ。俺もだけど。
でも、意外だったのは表紙関係ではなく、日本と海外の人気SF作品の違いか。日本では名作中の名作とされる『ソラリス』と『夏への扉』が、海の向こうではまったくのマイナー作品・・・。
すごい科学で守ります! 東映スーパー戦隊SF考察
本日の本命きました。SF大会常連の人気企画。
『すごい科学で守ります!』は、東映スーパー戦隊シリーズの全作品が同一世界での出来事で全て繋がっている、という前提で、作品間の辻褄合わせにSF考証を駆使し、壮大なヒーローサーガを作ってしまおう、というお遊び企画だ。
今年であれば『獣拳戦隊ゲキレンジャー』なわけだが、驚きの考察が登場。曰く、
『太陽戦隊サンバルカン』が使っているのは、どう見ても獣拳である。デンジ星の技術が流入したとはいえまだ間が無く、戦力に乏しい彼らは、敵と渡り合うのに苦労したはずだ。そこで、獣拳を取り入れたに違いない。サンバルカンが三人なのは、ゲキレンジャーによく出てくる「心・技・体」の三要素をそのままトレースしたからだ。
サンバルカンの必殺技・バルカンボールでは、ボールが怪人に当たって、それが跳ね返ったあと少し間をおいて爆発する。これも、ボール自体が爆発しているのではなく、三人がボールをトスしながら激気を込め、それをぶつけることで激気を送り込んだ、と考えれば自然である。
なんという説得力。なんという大ボラ。
考察対象には仮面ライダーシリーズも含まれる。今回は、終盤がグダグダになった『仮面ライダーカブト』は、本来どういう話になるべきだったのか?を考察。おそらく途中でシナリオ変更が入っただろう、という読みがあるのだ。同感。終盤の設定を取って付けた感じは違和感ありまくったものな。ネイティブとか。暴走スイッチとか。「おいしいネタはたくさんあったのに、それを半端にしか使えていない」感じがするらしい。
『仮面ライダー電王』については・・・
正直、電車と聞いて「終わったな・・・」と思った人ー?
ノ ノ ノ ノ ノ ノ ノ ノ ノ ノ ノ ノ ノ ノシ
お前ら(笑)俺も手を挙げたけどさ!まぁ、そこから奇跡の面白さを見せつけてくれたので、なおさら電王すげぇ、という話になるのだが。
さらに、「クライマックスフォーム、かっこわるいよね」という点でも会場の意見は一致(笑)ただ、劇中でモモタロスが自分でかっこ悪いだの気持ち悪いだの言っているのは高評価だった。
- 「そういうことを言ってよい時代になったのかと思った。よくスポンサー許したな」
- 「ソフビ買おうか悩んだけど、番組中でかっこ悪いと言われて、あぁそうなんだ、じゃあ買おう、と思った」
- 「あれで何か許された気になるよね」。
ネタはいくつも登場したが、覚えているものを挙げると・・・
デンライナーが電車なのは、時間の中を勝手に動き回られると困るため、決められた道筋(レール)以外走れないようにしてあるからである。ゼロライナーは線路を外れて空を飛んだりできるが、それはあれが線路を敷設する、つまり線路が無い場所に行って線路を敷く役割だからである。
劇場版電王に登場する牙王ライナーは妙に動物くさい。これは『未来戦隊タイムレンジャー』のV-REXの系譜だ。つまり、タイムレンジャーの時間移動技術を洗練させて安全性と利便性を高めたのがデンライナーを始めとした時の列車である。これをさらに突き詰めて個人用にしたのが、『仮面ライダーカブト』のハイパーゼクターではないか。または、開発はハイパーゼクターが先で、デンライナーのコアにその技術が使われているかもしれない。
イマジンは駅を誘致するのと同様の理由で時の列車を自分の時間帯に勝手に呼び込もうとしている。しかし、デンライナー側はダイヤを守らなければならないので、運行の妨げになるこれらの行為を排除している。その結果、たまたま時の運行が守られている
という感じだったかな?まー、よくもいろいろ考えるものである。
この企画、暖めてきたネタを披露する会かと思っていたら、そうでもなかった。その場で参加者も交えていろんな雑談をして、その結果おもしろアイデアが生まれてくる、という形になっていた。とにかくバカで笑えるネタの応酬。面白いったらありゃしない。問題は、ここ数年戦隊ヒーローものを見ていないので、ネタがよくわからん部分があったってことだ。わかったよ、明日から『ゲキレンジャー』もちゃんと見るよ・・・。
ヒューゴー賞授賞式
ヒューゴー賞は、SF界で最も権威のある賞だ。ワールドコン参加者の投票によって決められる。これが日本語で行われるのは初めてのことだ。あまりに貴重なイベントなので、ちゃんと出てきた。人数が多すぎて入れなかった人もたくさんいたようだ。前もって注意してくれた朝イチの企画に感謝しないとな。
しかし、ワールドコンがSF世界大会であるのは理解していたが・・・。
負けるな、ウルトラマン!
この年になってウルトラマン・ショーを見ることになろうとは夢にも思わなかった。それにしてもかっこいいな。最近の着ぐるみはデキがいいのう。
この後も、ヒューゴー賞のトロフィーがウルトラマンになってたり(海洋堂が原型を担当!)、ウルトラマン自らプレゼンターを務めたりと、縦横無尽の活躍であった。
ヒューゴー賞のノミネート作品は全て昨年出た英語圏の本で、日本には翻訳書が入ってきていない。当然ながら知っているタイトルが一つもないわけで、こうなるともう雰囲気を楽しむしかない。だから、ウルトラマンの飛び入りは大歓迎だったよ。
明日のデカいイベントは・・・やはり星雲賞授賞式だろうな!ノミネート作品に読んだ本が多いし、結果が気になる。
ついでに、今日の戦利品など。
防御力低っ!!着てる意味ねぇ!!やるな、COSPA。