Effective Java 第2版

Effective Java 第2版 (The Java Series)Effective Java 第2版 (The Java Series)
柴田芳樹

ピアソンエデュケーション 2008-11-27
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遂に出たぞ、待望の、Java界最重要の一冊が!Javaプログラマな貴様たちは当然購入するであろう、そうでなければならぬ。IT企業の経営者は早く金を作るように。御社のJavaプログラマ全員に一冊ずつ買い与えねばならないのだから。
…さすがにあおりすぎであろうか、しかし本書に限ればこのくらい許されると思う。

Effective Java。2001年に発行されて以来、数多くのJavaプログラマを育ててきた、この世界の聖書と言っても過言ではない偉大な一冊だ。内容は中級者向けで、「Javaプログラムの書き方」ではなく、「Javaプログラムの上手な書き方」に的を絞った内容となっており、それこそ世界中のJavaプログラマを中級者以上のいっぱしに鍛えてきたであろうことは想像に難くない。実際、Javaプログラマが読むべき本、というアンケートを採れば必ず上位に食い込むのだ。

唯一、2001年発行という古さだけがネックであった*1。しかし、それもこの第2版の刊行により解消された。Java6まで対応した充実っぷりである。

早速入手して、初版から新しく追加されたあたり(ジェネリックenum)をざっと読んでみたのだが…やっぱり濃い。入門書やネット上の雑多な情報で構文を覚えたぐらいではまるで理解が足りていないことを思い知らされる。特にジェネリックは若干複雑だし、C++のテンプレートと似て非なる部分がいくつもあるため習得は困難だと思うのだが、その難しいジェネリックの性質を子細に説明し、本当に有効に使うためにはどのようにすればいいのか、を豊富な例と共に示してくれる。PECS規則なんて、凡百のプログラマがコード書いていてもなかなか出てこないと思う。他にも、例えばEnumを使ったSingleton実装も面白い。

本書のおかげで、今Java5で作成している我がアプリケーションも、訂正すべき場所がいくつか浮かび上がっている。早速直してしまうつもり。あぁ、あと一ヶ月早く出てくれていたら、俺のプログラムももっと格好良くなっただろうに…!!

それでも、待ったかいがあったと心の底から感じられる良書。興奮でページをめくる手が止まらなくなる。

初心者は読むべき。最初は読みこなせないかもしれないが、それでいい。本書を読めるようになることが目標になる。本書を読めずしてJavaプログラマなどと名乗ってはいけない。

中級者は読むべき。たぶん、自分が中級を名乗るなどとおこがましいことを思い知らさせる。

上級者は…どうしよう?(汗)しかし、上級者を自認しているプログラマなんて、一部の例外を除けば非常に怪しい感じが。やっぱり一度目を通すぐらいしたほうがいいと思う。

とにかく、Javaプログラマは全員読めってことだ。絶対。

*1:翻訳がマズいって話もあるが、俺は気にならない