NHKによる“かぐや”番組放映

NHKがやってくれた。いろんな意味で。

探査機“かぐや”月の謎に迫る〜史上初!「地球の出」をとらえた〜

探査機“かぐや”が撮影した、史上初の月面のハイビジョン映像が届きます。迫力ある月面や青く輝く地球の映像を楽しみながら、ロマン豊かに月の謎を紐解いて行きます。

11月13日、JAXAは月における「地球の出」「地球の入」のハイビジョン撮影成功を発表した。これを受けての番組である。

すばらしいことだ。日本人の、宇宙開発に対する無関心は相当なものなので、今回の偉業もそのままスルーされてしまうのではないか、と危惧していた。実際、視聴率が超重要な民放ではニュースでちょっと流しただけで終わっている。そんな中、ハイビジョン撮影の装備はNHKが出しているから当然といえば当然だが、それでもよくやってくれた。こういう番組を作ってもらうために受信料も払っているのだ。

しかし番組紹介のジャンルが・・・。

ドキュメンタリー/教養>自然・動物・環境
情報/ワイドショー>その他

・・・わ、わいどしょー?ドキュメンタリーだけじゃ説明できない内容なんですか。

出演者も不安だ。

稲垣 吾郎, 眞鍋かをり, 市川 森一, アラン・ビーン, 【司会】桂  文珍, 與芝由三栄, 【解説】国立天文台准教授…渡部 潤一, 【語り】礒野 佑子, 土田  大

桂文珍が司会?あの人が月の何を語れるのだ・・・。

そんな不安はあれど、美麗な「地球の出」の映像を見ることができれば、と期待して、急いで帰って視聴したのである。

・・・うん。映像は実にキレイだ。オープニングで登場した"かぐや"の実寸大映像も迫力あったし、稲垣吾郎による月の科学についての説明も悪くない。子衛星切り離しのメカニズムはこの番組で初めて知った。当初の不安に比べて、かなり良い番組を作ってくれたと思う。

だが、やっぱり出演者たちのコメントはほとんど空虚で無意味だ。たった45分しかないというのに、君らのくだらない会話に時間を取らないでくれよ。

地球にとって月は恋人であったり妻であったり(略)、月のおかげで地球がどれだけ慰められてきたかがよくわかる。
(略)

(今後は月から地球を眺めることもできるので)相互理解が進んで、地球と月はますます仲良くなっていくだろう。

うるさいだまれ。月が地球環境に与えてきた影響を語るのかと思ったら・・・。これだけの科学的・技術的成果に、妙な擬人化も詩的な感想もいらないよ。

よく番組を作ってくれました。でも、もっとドキュメンタリーに特化した内容にしてほしかった。録画したから、余計な部分カットしてそう見えるよう編集しようかな。