日経ソフトウェアでRuby特集

日経ソフトウェア、やってくれた。2007.08号で、『まるごと特集 Ruby大作戦』と題して、Rubyを大々的に取り上げている。

日経ソフトウェアは、かなり初心者向けに書かれた雑誌で、一定レベル以上のエンジニアには用のない代物なのだが、今回はRuby on Rails導入事例と、まつもとゆきひろx結城浩の対談(こちらに全内容があるけど)目当て、あとはお布施がてら購入した。

導入事例だが、大規模システムに適用した事例はやっぱり少なくって*1、中規模以下のシステムの構築に役立っているようだ。RoRは慣れるとかなり迅速に開発を進められると考えられており、実際に成果も上がっているらしい。

しかし、世間でRoRが学習コストが安くて素早く開発できる、と評価されているのを見ると首を捻ってしまう。迅速な開発、というのはあると思うのだが、学習コストが本当に安いのか、あれ?覚えることはかなり多くて、生半可な勉強量では使いこなせないと思うのだが・・・。

と思っていたら、記事のまとめにいいことが書いてある。

確かに、膨大な設定ファイルなどから解放され、自由を手に入れることができます。ただし、この自由には責任が伴います。

ですよねー。RoRは、自分のやってることに責任を持てる、ちゃんとしたエンジニアが使えば楽に素早く開発できるフレームワークであり、不勉強な似非エンジニアが手を出しても痛い目を見るだけだ。

ところで、対談によると、いつになるかはわからないが結城氏はRuby本を書くつもりがあるらしい。結城氏の書く本はどれもすばらしくわかりやすい。『Java言語で学ぶデザインパターン入門』と『暗号技術入門-秘密の国のアリス』は我がバイブルの一冊である。また、日本のJava, Perl界に対する影響も大きい。これでまたRubyistが増えるといいなぁ。

*1:twitterぐらい?