Google検索テクニック

インターネットを利用する人間であれば、まず利用しているであろう最強の検索エンジンGoogle」だが、いまひとつ使いこなせてないんじゃないか?という人を、IT業界の人間の中にすらよく見かける。そこで、テクニックというのも大げさだが、普通に検索キーワードを打ち込む以外の活用方法をいくつか挙げたい。

inurl

検索範囲を指定したURLで絞るキーワードである。例えば、うちのホームページhttp://www2s.biglobe.ne.jp/~idesaku/sss/内限定で、馬車道という言葉を使っているページを探したいとする。この場合、検索キーワードを次のように入力する。「http://」をつけないこと。

inurl:www2s.biglobe.ne.jp/~idesaku/sss/ 馬車道

これを知っておくと検索が便利になる、というに留まらない。これができることが何を意味するかわかるだろうか。Googlebotがクロールするまで多少のタイムラグがあるにしろ、Googleを自分のホームページ用検索エンジンに仕立てることができるのである。具体的には自分で検索フォームを作って、入力されたキーワードに自動的に「inurl:ホームページURL」を付加してGoogleに送る(javascriptが分かれば簡単に実装できる)ようにするのである。ほぼデータベースと考えていいほどの充実を誇るサイトの一部は、このテクニックを活用している。

類似したものとして、siteもある。これは、ドメインに対する絞込みを行うキーワードである。次の検索でヒットするページは、全てwww2s.biglobe.ne.jp配下のページになっているはずである。

site:www2s.biglobe.ne.jp 馬車道

他にもまだまだあるのだが、割愛。

フレーズ検索

複数の単語からなる文節を検索キーワードにしたい場合に有効である。例えば、先日書いたプログラムをsplintにかけたところ、「Buffer overflow possible with sprintf.」というエラーメッセージが出た。このエラーメッセージの意味するところがわからなかったとする(ありえねー)。Googleで探してみよう、と検索キーワードに入れてみる。

Buffer overflow possible with sprintf.

各単語がバラバラに扱われるうえ、withに至っては無視される。これでは望んだ情報に到達するのは難しい。そこで、ダブルクォーテーションで囲んで検索する。

"Buffer overflow possible with sprintf."

ヒット数がぐっと少なくなった、つまり絞られていると思う。ヒットしたサイトを眺めてみると、エラーメッセージがそのままの構成で含まれているはずである。

これは日本語でも有用である。いまいち良い例が思い浮かばないが、とりあえず「自動更新」で検索してみる。

自動更新

次に、ダブルクォーテーションで囲んで検索してみる。

"自動更新"

両者のヒット数を比較してもらいたい。前者が380万件を超えるのに対し、後者は33万件程度である。ダブルクォーテーションで囲まないほうは、「自動更新」だけでなく、「自動」「更新」それぞれの単語でもヒットしているため、ヒット数が驚異的な数になる、つまりゴミがたくさん紛れ込むのである。そのほうが都合がよいこともあるが、短時間で目的の情報にたどり着くためには、ダブルクォーテーションを使ったほうがよい。

英和・和英

翻訳や辞書機能を提供しているサイトはたくさんあるが、Googleからそれを一発で呼べる。具体的には、次のように検索キーワードを打ち込むのである。

英和 nameless

ページ左上に「namelessを英和辞書で検索」というリンクが表示されるはずである。クリックすれば、検索結果に跳ぶ。

これは和英も可能。

和英 名状し難い

路線検索

目的地が行ったことのない駅である場合、よく「駅すぱあと」のような路線検索サイトのお世話になると思うが、これまた一発で呼ぶことができる。

新橋から小金井

やはりページ左上にリンクが出てくる。

電卓

有名な部類か。数式書いて、最後をイコールで終われば電卓として動く。そこ!そんなんcalc使えばいいじゃん、とか言わない!もっと突っ込んだ計算ができるのだ。複雑な科学計算すらこなせる充実の機能だが、我々が主に使うとすれば、単位換算だろうか。
1 dozen =
1 bakers dozen =
1 mile in km =
1 pound in g =
1m/1s in knot =

上の例では全て1にしているが、当然入力した値に相当した結果が返る。例えば、「10 dozen =」に対する結果は120になる。

あと、何度かとりあげたアレ。全時空で2番目に高性能なコンピュータ、DeepThoughtとお話できる。こんなの知っていたところで何の役にも立たないが・・・。

answer to life, the universe, and everything =

ほかに、円周率月の半径光の速さといった定数もわかる。個人的に触っていて一番楽しい機能である。



上記のほかにも、いろいろな機能がある。Googleの詳しい検索方法Googleの特殊機能を見てみること。しかし、そこに書かれている機能もまた一部にすぎないので、本当にハックしたかったら、それなりの本を買って読むなりして、調べてみることをおすすめする。

いちいちGoogleに行って検索キーワードを打つ、と考えると面倒に思えるかもしれないが、Internet ExplorerにはGoogle Toolbarが使えるし、FireFoxにもOperaにもGoogleの検索機能を直接利用する機能があるので、わざわざhttp://www.google.co.jpにアクセスしなくても良い。そして、昨今のインターネット接続環境はほとんど常時接続である。つまり、通常のアプリケーションを起動して操作する手間と変わりないか、むしろ簡単なのである。

Googleはとにかく役に立つ。俺に至ってはGoogleを一切利用しない日は一日として存在しない、といったレベルでお世話になっている。機能を理解して十二分に使いこなせれば、皆もインターネットを利用した仕事や遊びをより充実させられるだろう。

しかし、こんなことを書いている俺にも分からないことが・・・。ダブルクォーテーションを始めとした特殊記号自体を検索キーワードとして扱うにはどうするのか、やり方がわからない。知ってる偉い人、教えてくれ!