Developers Summit 2010に行ってきた

世界は変わった。開発の現場はどうか?

世界は変わった。開発の現場はどうか? Developers Summit 2010

デブサミに行ったのは初めてだが、楽しかった。
デブサミ参加で得たのは、次のもの。

熱い気持ち

最初に聴いたセッションは、市谷聡啓氏の『【18-E-1】SIerのこれからのソフトウェアを創る』なのだが、ここでよりよい開発、よりよい社会を追究していこうという熱い気持ちの発露が見られた。

よりよい開発スタイルで、顧客によりよい価値を提供し、それがゆくゆくは社会をよりよいものに変える。そうしたよりよい変化を求めて、今の自分たちを変えるべく足掻くのだ。

しかし自分だけ頑張ってもだめ、開発に関わる全ての人々と共に頑張らなければならない。営業と技術者、顧客と開発者、SIerと下請け、みんな立場が違うから「あいつら何もわかっちゃいねぇ」とお互いを敵と見てしまうことがあるけど、それじゃダメなんだよな。目指す"月"は違うかもしれないが、共に"重力を振り切ろうとする者たち"、みんな頑張ってるわけだから。共に戦う仲間なのだ。

もちろん、自分も周囲もそう簡単には変われない。しかし、自分から少しずつでも変えていくのだ。「周りの気温が上がるのを待っているほど人生は長くない」のだから。そして自分が変化すれば、そのことが周囲に変化を起こす勇気を与える。

熱い、熱いねぇ。俺もやるぜ!と感じずにいられない。

名前だけは知っていたがあまり掘り下げてこなかった技術の概要

DDDやHTML5など、なんか話題になったりしているけどあまり掘り下げてこなかったなぁ、という技術の大雑把な内容を知ることができた。

必要になったらそのうち自分で勝手に覚えただろうが、人間そう簡単に自分が必要としている物を知ることはできないものなので、こういった外的要因で知識が入ってくるのは歓迎したい。

特に諸橋恭介氏のセッション、『【19-B-6】実践Cucumber 〜ユーザの視点でシステムの振る舞いをテストしよう』が面白かった。

Cucumberとはなにか、再び

…といった話が出てきて「なるほど、そういう考え方ができるのか」と納得。

Cucumberは自然言語"的"にテストを記述できるツールなのだが、もちろん自然言語をまるまる使える訳じゃなくて、制約も大きい。しかし、それは利点と見なせるのである。なぜなら、RailsやRESTが示すように「制約が自由をもたらす」と考えることができるからだ。制約により言葉のシンプルさと一貫性が作り出され、それが顧客との相互理解を助けてくれる。そして、プロジェクトが進むうちにそのプロジェクトにとって最適な表現がくみ上げられていくのだ。

Cucumberを単なる開発者用のツールではなく、顧客も交えたコミュニケーションの改善にまで活用しようとは。こういう考えは、長らくCucumberと付き合っているからこそ出るのだろうな。貴重。

あせり

あの人もこの人も、こんなに頑張っていろんな成果を出して、さらにはああして壇上に立ってそうした成果を皆と共有しようとまでしているのに、今の自分の体たらくはどうだ!?

…というあせりを抱いたのは私だけではないはずだ!!

負けねぇぞ、頑張るぞ、おー!!


…と、いろんなものをデブサミで頂いてきたわけだが、反省点もある。それは「セッション聴いて終わり」になっているところである。誰か技術者仲間と一緒に行ければよかったのだが、今回は急に思い立って参加を決めたので、そういう調整一切無し。せっかくデブサミでもらったものをシェアする相手もいない。

誤解を恐れず言えば,セッションを聞いているだけの人は素人なわけですよ。セッション以外の場所で,誰と話したとか,知り合いが増えたとか,アイデアを交換したとか,そういったことに価値があるはず。

Ruby会議2009運営委員長,角谷信太郎さんインタビュー:RubyKaigi2009 スペシャルレポート|gihyo.jp … 技術評論社

またやってしまった!これはよくない!とせめてブログを書いたりしてるわけだが、次回もし参加するとしたらなんとかしたいところ。