たぶんその言葉は字面どおりに受け取られたりしない

記事そのものへのツッコミではないのだが。

「お疲れ様」という挨拶の代わりに、「お元気様」と挨拶をしている会社があるそうです。
それも、社員だけでなく、取引先の社員にまで徹底しているとのこと。

マイナスの言葉を使うな。プラスの言葉を使え。ってホント? - モチベーションは楽しさ創造から

なんでも、モチベーションアップのために、マイナスな印象を受ける言葉は避け、プラス印象の言葉を使うようにする、という取り組みらしいのだが・・・なんだかアホらしいと思わないかね。

確かに「お疲れ様」という言葉には「疲れる」というマイナスの言葉が入っている。しかし、果たして「お疲れ様」と声をかけた人は、「この人はきっと大変疲れているのだろうなぁ」と思いながら口にするのだろうか。声をかけられた人は、「あぁ、俺って疲れてるんだなぁ」と思ったりするのだろうか。

そんなことないだろう。「お疲れ様」という言葉は単なる挨拶、もっと言えば記号になっていて、そんな連想をすることなど無い。「おはよう」って挨拶するときに、いちいち字面(お早う)を気にして、今が早い時間かどうか考えたりする?*1人間の脳がそれをマイナス要因と認識するかどうか、が問題なのであって、字面上マイナスの漢字が含まれるかどうかなどどうでもよいことだ。

こういう工夫を耳にするたびに、頑張ってるのはわかるが、的外れなんじゃないの?と思うのである。もっといえば、こういう字面だけを見た幼稚な連想や言葉狩り(そう言っていいだろう)は、なんだか人権屋みたいに見えて、滑稽を通り越してむしろ悪印象を抱いてしまう。

*1:遅刻常習者に「おそよう」などとチクリと言うときぐらいかな。