埼玉県古本屋ツアー

2006年5月27日、雨天にもめげず、埼玉県内の古本屋を巡り、掘り出し物を発掘するステキツアーを決行した。数年前に神奈川県を巡って以来である。

発案者であるブルー将軍の招集に応じた古本戦士は3名、U少佐、F二等兵、そしていでさく軍曹(俺)である。

ブルー将軍はこれまであらゆる戦場に乗り出し勇名をはせてきたベテランであり、本作戦のリーダである。少佐と二等兵は今回が初参戦となるが、もともとよく本を読む連中であり、素質十分。もっとも、俺もこれでまだ二回目であり、経験値ではこの二名と大差ない。なぜUより俺のほうが階級が低いのか納得いかないところであるが、ブルー将軍曰く「いでさくは軍曹って感じだ。」そうですか、ならば仕方ないですね。

そんなわけで、この4名で戦隊を組んで埼玉県の古本屋制覇に乗り出すのだ。覚悟完了、ブルー将軍の車で出撃だ。この作戦において遵守すべき掟はただ一つ。"1店舗につき最低1冊購入"。この掟が些細な、しかし致命的な問題を作り出すとはつゆ知らず・・・。

BOOK-OFFは当然ながらどの店舗も同じ様相で、何処も当たりはずれない安全パイなのだが、一般古書店が結構危険である。場所によっては乱雑としていたり、ほこりもつもりっぱなしで空気が悪かったりし、なにより品揃えが悪い。しかし、一店舗一冊の"掟"に例外は無く、なにか買わねばならない。
「ムリムリムリ。買うの無い」
「ここキツイなぁ」

という悲鳴がひっそりと聞こえる。この手のハズレ店舗は後々まで登場し、限られた時間を浪費せしめることとなる・・・。

初参戦でありながら、大量の本を容赦なく買いあさるU少佐とF二等兵。途中店内ででくわすと、5,6冊の本を抱えてフラフラしている。新参といえども、さすがは古本戦士よ。

U少佐はそもそも相当に本を所蔵しており、あまりに多くなったので先日売り払ったばかりである。しかし、今回で文庫サイズがメインとはいえかなり拡充してしまい、「置く場所がない!」と悲鳴を上げていた。良いのだ、戦士はただ前に進むのみ。

F二等兵は蔵書数は良く分からないが、ジャンルを問わずあらゆる本を読む奴である。今回はU少佐と協力してマンガをメインで買っていたようだが、たまに意表を突く変わった本にも手を出していた。とはいえ、京極夏彦の分厚い本を既読にもかかわらず105円で購入してお得感に酔いしれる様を見ていると、ちょっと方向を間違っている気がしないでもない。

負けてはおられぬと、こちらも買う。今回は、絶版になった漫画本を揃えることを優先目標としており、これにSF小説を足す感じでいた。店舗を回るごとに、着実に揃っていく。こういう機会でなければ、シリーズ本を制覇することはできない。ホクホクである。

転じて、ブルー将軍はいまひとつ戦果が思わしくない模様。将軍のターゲットは、BOOK-OFFのようなパンピー向けの書店では見つかりづらく、そして今回巡っている一般古書店はいまひとつ質が低いためやはり置いていない、といった案配のようだ。

それにしても、埼玉県は道が狭く、よく混み合い、スムーズに移動できない。「今回は場所が悪かった」とベテランである将軍はぼやく。これと"掟"の影響でなかなか店舗を回れず、午前中は1時間1店舗という亀の歩みのごときペース。午後から多少スピードアップしたものの、結局かなり手加減して組み立てた予定ルートの六割程度で終了。

みんな後先考えずに買い込んだため、とてもじゃないが電車で帰ることが不可能になってしまった。そのため、ブルー将軍に各自の自宅まで送っていただくことに。いや、ホントすんません。助かりました。

そして、戦績。

BOOK-OFF 9店
一般古書店 8店
計17店制覇
(F二等兵集計)

自分の購入冊数: 55冊
総額: 考えたくない

G(ジャイアント)・お疲れ様でした。