マンガでわかる統計学

マンガでわかる統計学

マンガでわかる統計学

マンガでわかる統計学 回帰分析編

マンガでわかる統計学 回帰分析編

『マンガでわかる統計学』なる本を購入、読了。いや、お前何読んでるんだと自分で自分にツッコミを入れつつ読んでいた。この手の本(マンガでわかる、のところ)はあまり読まないのだが。でも、困ったことに、いや、嬉しいことにこれがわかりやすいのである。

たしか、某友人に遙か昔に進められたことがある。それで、書店で視界に入った瞬間にそのことを思い出して、買ってしまったのである。続編の『マンガでわかる統計学 回帰分析編』ごと。こういうのはノリであり勢いだ。

マンガでわかる、と銘打っているのだから、当然マンガがメインである。プロローグが「トキメキ統計学」な時点で鼻血ブーもんだが、まぁ、そんなストーリー。女子高生のルイちゃんが、父親のイケメン部下にのぼせてしまい、マーケティングをしている彼の仕事を理解して関心を引きたいという邪な目的で統計学を習い始める、という流れである。

そんな軽いノリで、統計の基礎を身近な例を使って説明してくれるので、理解しやすいったらありゃしない。xやyといった変数名もあまり使わず、数式中に「標準偏差」とか「平均」とかそのまま日本語で書いてあるのもポイント高い。慣れない人間には、こっちのほうが飲み込みやすい。

なにより助かるのが、このマンガの主人公であるルイちゃん、難解な数式や目が痛くなるような数値表を目の当たりにすると、すかさず頭から煙上げたり、卒倒したりしてくれるのである。普通、この手のマンガの登場人物はなんか妙に賢かったりするのだが、まったくもって等身大(女子高生キャラを等身大と感じる貴様の頭脳は大丈夫なのか)。読んでいて面倒くさそうな話になって嫌気がさした瞬間に、こちらより早くへたれてくれるので、萌え安心することこの上ない。そうだよな!そんなのわかりっこねーよなぁ!てな感じ。

重ねて書くが、わかりやすい。これ、すごい良書。統計学の基礎をしっかり吸収できる。表紙で二の足を踏んでいる場合じゃない!恥ずかしいのは、貴様に邪念があるからだ!貴様は統計学を学ぶのだ、別にじょしこーせーに萌えたいわけじゃない!さぁ勇気を持って手に取り、レジに向かうのだ。特に高校・大学受験でお世話になった「偏差値」が何者だか理解できないようなやつは、勇気を持ってこれを購入し、学べ。

もっとも、いくらわかりやすいといったって、普通のマンガを読む感覚でダラダラと読んでも頭に入ってこない。それなりに学ぼうという姿勢が必要。それなりに、でいい。

そうそう。続編の「回帰分析編」だが。こちらは難度が数段上。本腰入れて取り組まないとちょっと読みこなせない感じがしている。