AWDwR第三版出版記念トークイベントと懇親会
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Railsを使う人が必ず買わねばならない本であるAWDwRの第三版の出版を記念して、ジュンク堂書店池袋本店でトークイベントが開催されるというので、行ってきた。ついでに懇親会も。知らない人(または一方的に知っている人=有名人)ばかりなのでビクビク。
酒が残っている状態で書いているので、正確さの面で怪しいが、気にしない!
トークイベント
RailsへのdisとRails3の話が多くて、AWDwR第三版の購買意欲をもりもり下げるトークが炸裂w
本の内容は第二版と比べてそれほど大きく変わってないそうで*1、あまり本自体の話は無かった。AWDwR本が持つ雰囲気のようなものの話が主だったと思う。著者が「こうしなさい」と書いている直後のコラムでDHHが「こんなことしちゃダメ」とツッコミを入れるというフリーダムっぷりなど。一冊の本の中で主張が分かれてしまっているところが面白いというか、てきとーすぎというか。考え方がいろいろあるのは当然なので、個人的にはそういう構成もそう悪いもんじゃないと思っている。
しかし、意外とRailsを現場でどう使っているのかという話が聞けて面白かった。特に、ActiveRecordの扱いについてスタンスが分かれたのが面白い。modelを作る際にリレーションを全部定義してしまうか?という話なのだが、半々みたい。俺は全部書いてしまう派なのだが、必要になったときに初めて書けばいいのでは?という意見も一理ある。YAGNIだ。
あと、古い(?)Rubyistからすれば、やはりRailsの各種のいきすぎた拡張は気持ち悪くて割り切りが難しいそうだ。3.days.agoは初見のときは「そんなことやっていいんだ!?」と爆笑したものだが、オブジェクト指向的にはやはりやりすぎである。そのへんはRSpecも共通する部分がある。そして、普通は持つであろうこうした躊躇を振り切って実装してしまうところがRailsの強さなんだろうねぇ。でも、おいそれと真似すんなよ!
ちなみに購買意欲の減退に負けず、ちゃんと購入してサインまでもらってきた。これに伴い第二版は古本屋行きになる予定だが、第四版が出たらどうしよう、この第三版は手放しづらくなってしまったぞ。
懇親会
楽しかったですよ、すごく!終電を逃してしまうほどに!*2
初めて会うRubyistのみなさんとざっくばらんな話ができたし、12/19に開催予定の"TDD" Boot Campの運営の舞台裏の話を聞けたり*3、さんざんリスペクトした書籍『アジャイルな見積りと計画づくり』の訳者である角谷信太郎さんにサインをいただいたり*4、Railsコントリビュータの一人の松田明さんにRails開発についての話をたくさん伺ったり*5と、やりたかった以上のことができて大満足であった。
嬉しいので本名バラしますが、後藤といいます。どうぞよろしく。
RubyKaigi2007の懇親会でうまく立ち回れなかった経験があるので懇親会は避けてきたのだが、出てみるものだ。
誤解を恐れず言えば,セッションを聞いているだけの人は素人なわけですよ。セッション以外の場所で,誰と話したとか,知り合いが増えたとか,アイデアを交換したとか,そういったことに価値があるはず。
Ruby会議2009運営委員長,角谷信太郎さんインタビュー:RubyKaigi2009 スペシャルレポート|gihyo.jp … 技術評論社
おっしゃるとおりです。
名刺を交換させていただいた方のtwitter idやblogは、速攻見つけてfollow*6 / RSS購読 させていただいています。どうもありがとうございました。
おまけ
自分の記事から引用した一文が『アート・オブ・アジャイルデベロップメント』の販促POPに使われているらしいことは知っていたが、実物を確認した。たいしたことを書いたわけではないのだが、なんかこそばゆいな。
*1:国際化とActiveResourceが追加されたぐらい?
*2:始発を待ちつつこの記事を書いている。
*3:すごく楽しみにしています!
*4:id:idesakuであることを伝えたら「よく見ますよ」と言っていただけたが、まぁリップサービスだな!でもありがとうございます。なるほど、こう使うのか…。
*5:DHHがRailsリリース直前にふりかける"魔法の粉"とか。彼がちょっと手を加えるとRailsらしい!と納得の作りになるらしい。あと、Rails3のコードはまだ混沌としていて半年近く前のコミットがpushされてくることもあるとか、route_set.rbは黒魔術すぎて読めないとか。
*6:@idesakuが私ですよ。