変転

ギリギリになって退職にストップがかかった。

会社側、というか今日雑談しにいった上司から提示された条件が破格であったためである。詳細は書けないが、大雑把に言うと・・・。

  1. 挑戦的な仕事へのアサイ
  2. 技術エリートを集中した組織の新設
  3. 自由の増加
  4. 責任の増加
である。

俺に限らず、エンジニアが望むことは決まっている。「優秀な人と挑戦的な仕事をすること」と、「余計な口出しをされないこと」だ。これが叶えられることになるので、退職する理由がほとんど無くなってしまった。

うちの会社の体質からすれば冒険というか夢物語に思えて仕方がない。立ち上げることはできても、維持できる気がしない。どこかの現場で火を吹いたらそこに人員をはぎ取られていって機能しなくなる、というのがこの手の組織が陥るパターンである。実際そうなった俺が言うのだから間違いない。そもそも、維持できたとしても社員間で待遇にかなりの不公平がでるような気がする。その不公平を受けるだけの力はあると自負しているが、それでも他の社員は面白くあるまい。

しかし、諸問題を全てクリアしてこのプランが通るのであれば、とりあえず即座に辞める必要が無くなる。そして、上司にはクリアするためのある程度具体的な戦略があるようだ。その戦略にはこちらの大幅なスキルアップが前提となるが、そのへんは全然心配していない。

もっとも、過去数年間の負の実績がある。重ねて書くが、同様の組織を立ち上げたはいいが維持できなかった現実がある。当人たちになんの断りもなく組織をつぶした会社を、おれは決して許さないし、信じられない。だから、今回提示されたプランを簡単に信じることはできない。よって、いまのところは退職時期の微調整にすぎず、プランにほころびが見えた時点で即座に退職届を出すことになる。退職時期が一ヶ月先になるのか、半年か、一年か、それとも消えて無くなるのか。まだわからない。

とりあえずは様子見だ。試してやる。

・・・ネクタイはしばらく外せそうにないが、在宅勤務が可能になりそうだから、まぁいいか。