M-Vロケット、有終の美を飾る

日本が世界に誇る全段個体燃料ロケットM-Vの7号機の打ち上げが成功した。M-Vシリーズは、これを最後に開発を終了する。

廃止になるいきさつについては、宇宙作家クラブのニュース掲示板のNo.1070にSF作家の笹本祐一氏が書き込みをしている。無念なんだろうなぁ。

M-Vは、日本が世界に誇る、世界最大の全段個体燃料ロケットだ。いくつもの人工衛星を打ち上げてきたが、その気になれば探査機を直接惑星間軌道に投入するほどの力を持つらしい。的川先生のコラムによると、「最高のペイロード比を実現したロケット」とも言われている。

JAXAにはJAXAの構想があっての判断なのだろうが・・・それだけのロケットを廃止するなんて、惜しいよなぁ。M-V開発陣も後継となる新型ロケットの開発に携わるというから、そのノウハウが消えて無くなるわけではないけれど、後継ロケットは新型エンジンを使うというし、海のものとも山のものともつかぬ代物だ(新型エンジンの開発はすごく難しいし、実際に難航しているらしい)。ある程度形になるまで、M-Vは残しておくべきだと思うのだが・・・運用コストもありますか。予算不足で汲々としている日本の宇宙開発事情では無理ですか。

ともあれ、よほどの強運に恵まれないかぎり、M-Vに未来は無い。次世代ロケットの成功を祈る。