筑波宇宙センター特別公開

筑波宇宙センター特別公開に行ってきた。宇宙開発関連施設に立ち入るのは今回が初。

秋葉原からつくばエクスプレスで終点まで45min(\1,150!)、筑波駅に到着。なにげなく周囲を見渡すと、いきなり異形が目に入る。

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・・・H2の頭に見えるな。あっちが宇宙センター?

タダ乗りできる専用バスに揺られて10分弱、目的の施設に到着。受付をすますと胸にID入りのシールを貼られ、自由に歩き回れるようになる。ここは・・・あぁ、そうだ、大学のキャンパスに似ている。だだっ広い。

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いいねぇ、宇宙開発現場!普通に「宇宙」と名が付く施設がゴロゴロしてますよ。

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特にどーですか、この謎の塔が醸し出す、「地球の平和を守っているぜ」感ときたら(守ってません)。もーたまりません。

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学園祭に非常に近いノリだ。出店が出て、やきそばとか売ってる。別に宇宙センターの職員が売っているわけじゃないけど。

日本人は今ひとつ宇宙開発に対する興味が薄いので、たぶんガラガラだろう、とふんでいたのだが、老若男女問わず結構来ている。男女比はほぼ50:50ではなかろうか。11時30分時点で来場者数2816人とのこと。

いくつかの施設を見て回ったが、シビレたのが、打ち上げ音響体験H2Aロケットの射点から3mというギリギリの距離で録音した発射音を、巨大なスピーカを使って大音量で聞ける、というもの。ロケットの噴射が空気を切り裂く「バリバリバリ」という音がすげぇいい。大音響が腹の底まで響いて、耳というより体で聞いている感じ。ロケット打ち上げに行った人々が口を揃えて言っていたのは、これのことか!結局、たびたび立ち寄って10回は聞いたと思う。

他、EVA訓練に使う巨大な水槽とか、ISSに接続する予定の実験モジュール「きぼう」本体(来年打ち上げるらしい。今度は本当だろうな?)とその管制室を見学しつつ、あっという間に昼になり腹が空いてきた。売店で買った焼きそば食ってる一般ピープルよ、お前ら全然わかってない。こういうところに来たら、普通食堂を使うだろう。宇宙センターの食堂がどんなもんなのか気にならないのか?

さて、何を食べようか、無難にカレーかそばあたりか、それとも定食があったりするかな・・・あっ!!スペースランチってのがある!これだ、これを食うしかない!!

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土井宇宙飛行士が、実際にシャトルの中で食ったメニューに手を入れた代物らしい。結構うまい。やっぱり食堂来て正解だよ、食堂でスペースランチ、これ最強。時点は、「天の川カレー」だと勝手に決める。名前しか見てません。

一息ついて、売店で買ったオレンジシャーベットを舐めつつ、月周回衛星計画セレーネの紹介を見に行く(衛星の名前かと思っていたが、計画全体を指してセレーネというらしい)。美人のおねーさんが、子供向けとおぼしきクイズシートを配っていたので、当然受け取り、大人の知識で即、解いてしまう。景品としてセレーネのミッションを説明したCD-ROMをゲット。子供向けとはいえ、このクイズで月周回衛星に15の観測装置が付いていることを覚えてしまった。あなどりがたし。

どこかで見たようなエンジンが展示されている。LE-7エンジンらしい。ところどころ破損しているが、実験でぶっ壊したパーツを見学用に転用したか?

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案内の兄ちゃんが、他の来場者に説明しているのが聞こえる。・・・え、これH2の8号機のエンジン!?打ち上げに失敗して、海に落っこちたのを頑張って拾い上げてきたって、あれか!!まさか直接見ることができようとは。こいつを見つけたことで、打ち上げの失敗原因が解明され、その成果が後のH2AロケットのLE-7Eエンジンに生きているはずだ。

最後に、宇宙飛行士の訓練(試験)施設見学と、宇宙食デモンストレーションを見て終了。どちらも予約制で、終了間際の時間帯しか取れなかった。ごめん、ちびっ子達、君達の予約枠を大人の知恵でいち早く取ってしまったのは俺だ。許せよ。。。白粥とレトルトカレーの組み合わせが、宇宙食テイストなのだそうだ。みんな、試してみよう。

なかなかに楽しいイベントだった。地球上の常識が通用しない宇宙空間の不思議と、それに立ち向かう技術に触れられる。俺みたいなヲタからすれば知っていることばかりで新鮮味は薄いが、普通人はもっと楽しめるのではないだろうか。毎年恒例のイベントらしいので、ぜひ一度顔をだしてほしい。