サーラの冒険

久しぶりに、本当に久しぶりにソードワールド長編を読んだ。

山本弘サーラの冒険」1〜5読了。
とても薄くて、とても読みやすい。一日ほぼ1.5冊ペースで読み進んだ。

華奢な体つき、優しい容姿、そして女の子みたいな名前であるために同世代の子供達からバカにされがちな少年、サーラ。彼が冒険者達の仲間に入り、いろいろな経験を積みながら成長していく様を描くジュブナイル小説…だったのは2巻目まで。3巻目に鬱になるイベントが起き、4巻目も鬱になる回想があり、10年越しに刊行された極めつけの5巻目では読了後茫然自失となること請け合いな鬱展開。なんてこった、半分以上が鬱だ。

決してけなしているのではない。とても面白いのである。英雄にはほど遠い、年端もいかない少年が懸命に冒険に望む姿は感動を誘う。そういえば、あのロードスの騎士パーンも、最初は騎士を夢見る世間知らずの青年だったなぁ…。男女混成パーティが、惚れた腫れたのいざこざの末解散にいたる、といったゲームではまず再現されないがありがちなイベントもフォロー。鬱展開もサーラが頑張ってくれるので、1冊読み終わることには何かしら救いがある。最も、5巻目の最後の展開がどうフォローされるのかわからないが。

5巻目での、人生を根底から変えるような出来事のために、サーラはもはや子供ではいられなくなる。この試練を乗り越えて、これから英雄への階段を駆け上がるか?と思っていたら、次で最終巻にするらしい。あとがきでは一年以内と言っていたが、信じていいんだろうなぁ?

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