イースフェルガナ感想

イース - フェルガナの誓い」の発売から結構経った。いい加減感想など書いてみよう。

今作はアクションRPGとしてはトップクラスの完成度である。というか、俺が過去プレイした中では文句無しに最高。

6連続、バースト時で最大10連続攻撃を浴びせるのがすごく気持ち良い。そして、その快感をたくさん得るようにシステムも組まれている。敵を攻撃すればするほど、経験値とアイテムドロップ率が向上するのである。今作では、これまでのように薬草をはじめとした回復アイテムを所持してピンチのときに使う、ということができない。回復したければ道中に点在するセーブポイントに立ち寄るか、レベルアップするか、さもなくば敵が回復アイテムを落とすのを期待するしかない。つまり、HPが無くなったからといって敵を避けているとぜんぜん回復できないので、ピンチのときこそどんどん攻撃して、アイテムドロップ率を上げねばならんのである。当然、ピンチでないときも攻撃する。切りまくってなんぼのゲーム、それがイースフェルガナである。

操作性も上々。前作で不評だったダッシュジャンプも廃止されており、もっと簡単に出せる旋風ジャンプと二段ジャンプに置き換えられている。中盤で会得できるダッシュと二段ジャンプを組み合わせれば、なにかの都合でクリア済みのダンジョンに戻っても、雑魚を無視してスイスイ進めるのも高ポイント。3Dゲーム特有の、奥行きと高低のわかりづらさがあるので、空を飛んでる敵への攻撃に大層苦労するが、慣れればなんとかなる。

前作イースVIでは武器の使い分けの意義があまりなかったのだが、今回それに相当するリングの使い分けは良く練られていて、敵ごとに効く武器が違ったり、なにより用途が3種類それぞれ異なる(遠距離攻撃、近距離攻撃、防御)ので、適切に使い分けねば攻略はおぼつかない。

それにやっぱり、翼の護符の存在が嬉しい。いわゆる、ルーラである。イースVIで苦痛だったフィールド移動がかなり楽になった。

音楽は、従来のアレンジとは少し違った感じになっていて、これはこれで好きである。バレスタイン城のテーマが格好良すぎるんですが!

なにより楽しいのは、大幅に増えたボス戦である!!強力なボスとの対決がイースの醍醐味といってよいわけだが、今作はその魅力全開である。どいつもこいつも多彩な攻撃で、初戦で勝てることなどほとんど無い。何度も死にながらパターンを見切り、動作を最適化して、度重なる苦闘のすえにようやく打ち倒すのである。燃える!クリア後に出てくるタイムアタックなんぞ、このボス達と連戦できるとあって楽しいったらありゃしない。

発売日前日から、延々とプレイを続けて、NormalとHardをクリア、現在Nightmareに挑戦中。しかし、Nightmareがクソ難しくて時間がかかりすぎることと、Hardをクリアできた時点で結構満足してしまっていることもあるので、途中でやめるかもしれない。

NormalとHardの違いは、敵の攻撃力と耐久力の増加、および弾や移動スピードの向上といったところである。チェスター2のように、一部、攻撃パターンを増やすボスもいる。Normalでやれたような、ダメージをくらいつつ攻撃しまくってゴリ押しする、といった大雑把なやり方ではボス戦はもちろん、道中でも死にまくることになる。でも、Hardは楽しい。ゴリ押しできないということは、緻密に戦術を考えて、無駄なく適切に操作せねばならないということで、ボスを倒せるようになったときには、動きが洗練されているのが自分でもよくわかる。それが楽しい。Normalをクリアした人は、是非Hardに挑戦して、開発スタッフとの知恵比べをやってほしい。

そんなわけで、大々的にお勧めできるゲームとなっている。皆等しくプレイせよ!