プレゼンテーションzen
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次のサイトでビル・ゲイツとスティーブ・ジョブズのプレゼンテーションを比較しているので、ちょっと見てみてほしい。英語で書かれているが、写真を見るだけで何が言いたいかは伝わると思う。
Presentation Zen: Gates, Jobs, & the Zen aesthetic
ジョブズのように格好よくて人を惹きつけるプレゼンテーションを行うための本が、本書だ。
本書では、ごちゃごちゃしたスライドを読み上げるだけの、聴衆の眠気を誘うばかりのプレゼンテーションから脱却することを強く勧めている。シンプルでわかりやすく、聴衆の心に残る、それが我々が行うべきプレゼンテーションである。
これを実現するための有益なアドバイスが多数記載されているが、それらは同系統の書籍を読めば手に入るものではある。本書において最も価値がある、本書だからこそ得られるもの、それはきっと「俺たちも格好いいプレゼンテーションをしてよいのだ」という自信だ。
- センスのいい画像にインパクトのある1フレーズ、デザイナーでない自分でもそんなスライドを作ってよいのだ。
- 創造性は芸術家やデザイナーだけではなく自分が発揮してよいのだ。
- プレゼンテーションの中心にスライドではなく自分自身を置いてよいのだ。
- 上司はシンプルにまとまったスライドに手抜き、ないし遊んでいるなどとケチをつけるかもしれない。しかし、我々はそれと戦ってよいのだ。いや、むしろそうすべきなのだ。
そのことを、本書が裏付けてくれる。力強い言葉と、たくさんの美麗なスライド例、そしてなにより本書自体のデザインを持って。
本当に読んでいて気持ちのよい本なのである。美麗なフルカラー印刷、そしてすっきりとまとまったレイアウト。そして本書で指南されるテクニックが随所に使われており、その有効性を体現する。
プレゼンテーション関係の書籍は他にも何冊か読んだが、本書ほどに説得力を持った本にはついぞ巡り会ったことがない。だって、体現したものをこんなに目の前に示されては、「おっしゃる通りです」としか言いようがないではないか!
まったくもってすばらしい本であった。プレゼンテーションについての考え方が変わること間違いなし。