せまるニック・オブ・タイム
せまるニック・オブ・タイム―フルメタル・パニック! 10(富士見ファンタジア文庫)
- 作者: 賀東招二,四季童子
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2008/02/20
- メディア: 文庫
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ネタバレする。
《ウィスパード》の真実が明かされる今作であるが、それよりもやはりクルツの件が読者に衝撃を与えたのではあるまいか。いやぁ、まさか彼がねぇ。思えば死亡フラグ立ちまくりだった。スナイパーとしての彼の技量と人生全てを込めた渾身の一射、かっこよすぎる散り方であった。
なんだか世界をリセットするような展開になってきているが、これですべてを無かったことにするような話にしようもんなら、フルメタ既刊全て燃やすね、俺は。クルツやナミもそうだが、その他にも散っていった命と彼らの人生を愚弄する行為だし。もっとも、最近なんだか悟りを開いてきているソースケくんがなんとかしてくれるんだろう。
しかし…。
狙撃の師であるカスパーと対峙し、ASを大破させられ致命的な重傷を負うも、宗介たちを救うため、カスパーの狙撃を上回る距離での狙撃に挑み、そのまま意識を失う。尚、彼の生死について直接的な描写はない。
フルメタル・パニック!の登場人物 - Wikipedia
いやまて、あれは十分に直接的な描写だったと思うのだが。唐突ではあったが死亡フラグも立て、あそこまで致命傷を受けましたって描写をして、もう長くないことをクルツ本人も自覚していて、命の一つも差し出さねば実現できそうにない奇跡の射撃を行ったわけだよ。確かに「死んだ」という言葉自体はでてきていないが、これは十分に直接的描写と言えるだろう。そこまでしておきながら実は生きてました、ってどこの男塾だよ。GATOH.COMの記事のコメントにもクルツ生存要望がいくつかあるのだが、むしろこれで無節操にクルツが生きていました、なんて話を書いたらやはりフルメタ既刊を燃やす。
なんだかんだで長く付き合っているシリーズもいよいよクライマックスか。メインキャラが学校から離れて以来、このシリーズへの関心が薄らいできているのだが、こうなりゃちゃんと最後まで読み続けますよ。