RailsによるアジャイルWebアプリケーション開発 第2版

RailsによるアジャイルWebアプリケーション開発 第2版
RailsによるアジャイルWebアプリケーション開発 第2版前田 修吾

オーム社 2007-10-26
売り上げランキング : 7105

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star充実した内容でわかりやすい
starrailsが良いのかrubyが良いのか本が良いのか
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"AWDwR本"として親しまれているRuby on Rails参考書の決定版。次のような人向け。

  • Rails入門者
  • Railsの基本は抑えているつもりだが、もっと深く知りたいという人
  • Railsをバリバリ使っていて、この際極めてしまいたい人
  • 第1版を読破した人

つまり、Railsに触れる人全員。


大流行のRuby on Railsのことだ、参考書も結構な数出ている(amazon:ruby on rails)。中には、他の本の方がわかりやすいという人もいるだろう。なるほど、それは人それぞれだ、自分が気に入った本を入手して、そいつで学習すればいい。しかし、それはそれとしてこの本も買え。読まなくても、手元に置いていつでもめくれるようにしておけ。

"達人プログラマー" Dave Thomasを始めとしたスターたちが著したこの本は、おそらくあらゆるRails本の中で最も詳しい。付録抜きで586ページもあるのは伊達じゃない。しかし、内容はそれほど重くもない。というのも、明確なレベル分けがされているからだ。

初心者は、第5章『Depotアプリケーション』から始まるチュートリアルで楽しくWebアプリケーション開発しつつRailsの全体像を俯瞰できる。その後に続く詳しいが重たい情報は、必要になったときにリファレンス的に読めばよいことだ。そうしたところにこそ興味がある、というおそらく中級者以上の人は逆にチュートリアルを跳ばしてしまえばよい。誰でも、自分に適したレベルで読める本なのだ。

第1版を持っている人も、買い直した方がよい。まるで別物になっている。俺も最初は斜め読みして差分だけつまんでいこうと思ったのだが、とんでもなかった。細々としたAPIの変更に対応してソースコードが刷新されているし、チュートリアルの段階でAJAXもサポート。配備についての章では"第1版では本番環境用にFastCGIを推したけど、ありゃダメだね"といった内容があって唖然(笑)他にもあちこち変更されている。

すでにRails 2.0がリリースされてしまったので、刊行されて三ヶ月も経たないうちに情報が古くなってしまった。しかし、基本的な扱い方に変化はないので、この本で得られる情報は決して無駄にはならない。Rails 2.0に対応した第3版が出るのは当分先になるだろうし、まずはこの第2版を持っておくべし。