ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序

巷でウワサのリメイク版である。初日はすさまじい行列ができたそうだが、さすが平日、劇場が満席になる程度で済んだ―――ん?

世間では賛否両論のようだが、これは見に行ったほうがいいと思うよ。


ストーリーラインはTV版と大した違いはない。

ただ、最新の技術で圧倒的に向上したビジュアルはそれだけでも一見の価値がある。兵装ビルの動作なんか圧巻。しかし、一番パワーアップしたのは、間違いなくラミエルだ。歴代使徒の中でもっとも動きそうにないやつを、よくもあれだけ派手に格好良く動かす・・・。

あと、音楽は全部作り直したようだ。劇場版らしい壮大な感じの曲になっている。

だが、俺がもっとも気に入ったのは、シンジがちゃんと男の子してたってことだな!TV版ではナイーブで臆病なくせにすぐブチ切れる問題児が、自分からは何の行動も起こさないまま最終話までいった、海外アニメファンからも圧倒的に嫌われているウジウジしっぱなしのキモくてウザいバカシンジが!あのシンジが!ラミエルの強力な熱線に二度もさらされ、恐ろしくて涙も出てくれば体も震えているのに、それでも歯を食いしばってライフルを構える我らがシンジの、我らが初号機の勇姿ときたらどうですか!俺は昔の劇場版の彼にこれを求めていたんだよ!

そういうわけで、俺は大変気に入った。次回作の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』もちゃんと観に行こうと思う。