闘う物理学者! 天才たちの華麗なる喧嘩

闘う物理学者! 天才たちの華麗なる喧嘩

闘う物理学者! 天才たちの華麗なる喧嘩

物理学者を扱った本ということで、物理学そのものよりも、学者たちの人生と人となりに注目しためずらしい本だ。

見よ、このそうそうたる取り組みを!

  1. ファインマン vs. ゲルマン
  2. ガリレオ vs. ローマ法王
  3. アインシュタイン vs. ボーア
  4. ノーベル賞 vs. フランクリンメダル
  5. ボーム vs. アメリカ「帝国」
  6. ランダウ vs. スターリン
  7. マリー・キュリー vs. 差別
  8. 湯川秀樹 vs. 朝永振一郎
  9. ホーキング vs. ペンローズ

若干物理学者以外の概念も入っているが、とにかく物理学者たちも研究室にこもっているだけではすまず、他の物理学者や、体制や、周囲の無理解などと熱い戦いを繰り広げていたのである。

政治や宗教に振り回されてせっかくの才能が殺されたりするエピソードを読むたびに、科学を愛する身としてはハラワタが煮えくりかえるような怒りを感じる!真理を追究する場にお伽噺を持ち込むんじゃねーよ!

が、本来そうやってイライラしながら読む本ではない。全体的にユーモアのある文体で、愉快なエピソードを軽く読める。ガリレオが当時強大な権力を握っていたカトリック教会に潰されたわけではなく、おべっかつかってみせたり意外と小器用に立ち回っていた、なんて話にはニヤニヤせざるをえない。マリー・キュリーの強気で激しい生き方も実に面白い。

アインシュタインファインマンが親しみやすい人柄で人気があるのは知っていたが、他の物理学者もなかなかどうして一癖あって面白い人々じゃないか―――癖がありすぎて友達にするにはちょっと、という人もいるようだが。