過剰反応は厳禁だ

先日の中越沖地震における柏崎刈羽原発のトラブルの影響か、はてブで次の記事のブックマーク数が急激に上がっているので、ちょいと怖くなった。

なにが怖いって、この怪文書を信じる人がまた増えたら大変だ、と思ったのである。

反論記事はこちら。

原子力はおっかない。チェルノブイリ原子力発電所事故も起きたし、日本でも1999年に東海村JCO臨界事故という最悪の原子力事故を起こして死者や被爆者を出した。しかし、あそこまでの大規模な事故はレアケースであり、我々は常に放射能汚染の危険と背中合わせなわけではない。原子力発電所は何重もの安全対策を施しており、放射能漏れなどそうそう起こすものではない。

今回の柏崎刈羽原発では、耐震設計時の基準を超える衝撃を受けたためにいろいろと問題が起きた。放射性物質を含んだ水が海に漏れるというこれまでにない事故も起きている。今年に入って発覚したメンテナンス情報の偽造も言語道断だ。これらに対して問題意識を持つことは重要だし、対策も必要だ。しかし、原子炉はちゃんと自動的に停止したし、漏洩したという放射性物質も極微量で、環境に害を与えるほどではない。原子力発電所のシステムはまだ安全といえる。

問題意識は持つべき。しかし、むやみに不安をあおるのも、それに乗せられて過剰な不安や偏見を抱くのも良くない。