侵略会社の新戦艦
地球の侵略業務を完了して、核恒星系に凱旋した侵略企業ゲドー社の面々。ゲドー社所有のA級戦艦オルクス艦長アバルト・ハウザーの帰還後最初の仕事は、旧式の上度重なる戦闘で使用に限界がきたオルクスの代艦選定であった。
笹本祐一「ARIEL番外編1・侵略会社の新戦艦」読了。
昨年、全20巻52話でシリーズ終了したSF小説「ARIEL」の後日談である。となると、銀河帝国の版図に加わり、先端技術の洗礼を受けた我らが地球がどうなったか気になるところだが、この番外編では地球側の面々の出番は皆無、主役はハウザー、シモーヌ、デモノバといった宇宙人達である。もっとも、本編からして主役らを食う活躍を見せていたので、さして意外とも思っていない。
まんま、タイトルどおりのストーリーで、ゲドー社の面々が新しい戦艦「ルキフェラス」をゲットしてあばれまわる、ただそれだけの話になっている。でも、ARIELらしいノリで非常に面白いし読みやすい。なにより、超光速航行能力を持った戦艦同士での戦闘(演習だが)ってんだから、その状況だけで熱い。戦闘指揮をとっているハウザーは格好良いしねぇ。他の場面ではヘタレてることが多いが。
それにしても、ARIELでもSF的な小難しい用語をたくさんつかっているのだが、それでも読みやすいのはなぜだろう?登場人物達の言葉がいちいちかしこまってないからか。
本編20巻を揃えて一安心したというのに、番外編もシリーズとしてしばらく続くようなので、まだまだ金と時間を投じなければならないようだ。面白いから仕方ねえなぁ。
- 作者: 笹本祐一,鈴木雅久
- 出版社/メーカー: 朝日ソノラマ
- 発売日: 2005/02/28
- メディア: 文庫
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